ボランティアをしないと卒業できない?!カナダ高校留学生のリアルな体験談

こんにちは!カナダ高校留学中のサキです。今回は、カナダ・ブリティッシュコロンビア州(BC州)の高校卒業要件として必須となる「ボランティア活動」について、私の体験を交えながら詳しくお話しします。

カナダBC州の卒業要件「ボランティア」とは?

カナダのBC州では、すべての高校生が「キャリアライフコネクションズ11/12(Career Life Connections 11/12)」の一環として、最低30時間のボランティア活動を完了する必要があります。

この30時間のボランティアに代わる選択肢として、以下の活動も認められています:

  • 就業体験(Work Experience)
    学校が手配するキャリア体験プログラム。
  • 有給アルバイト(特定条件付き)。

詳しくは、以下の公式サイトをチェックしてください:

ボランティアの探し方と手続き

興味のあるボランティア活動を選ぶ

ボランティアは、生徒自身が興味のある分野を探して学校に報告します。
例:

  • 日本語学校でのボランティア
  • 日本文化イベントのお手伝い
  • 地域コミュニティセンターでのボランティア

通常、11年生(Grade 11)から始める生徒が多いですが、私は少し早めのGrade 10からスタートしました!

私が選んだ「80時間のWork Experience」とは?

30時間のボランティアに代わり、私は80時間のWork Experienceを選びました。これは、特定のキャリア分野に焦点を当てた就業体験プログラムで、4単位(credits)を取得できます。

私の学校では、このプログラムを選ぶ生徒がとても多かったです。その理由として、以下のようなメリットがあります:

  • 単位(credits)が取得できるため、卒業要件を満たしながら実践的な経験を積める。
  • キャリア教育アドバイザーが手配してくれるため、自分でボランティア先を探す必要がない。
  • カフェ、市庁舎、企業などの職場と学校にコネクションがあるため、個人では探しにくい職場での貴重な経験が得られる。

このような理由から、私の学校では3割くらいの生徒が80時間という長い時間であるにもかかわらず、Work Experienceを選択していました!

キャリア分野の選択肢

以下の分野から、自分の興味に合った分野を選びます:

  • ビジネスと応用ビジネス
  • ファインアート、デザイン、メディア
  • フィットネスとレクリエーション
  • 観光、ホスピタリティ、食品 など

例えば、医学に興味のある生徒動物病院や薬局で、アートに興味のある生徒美術館やアートスタジオで職業体験を行っていました。

私は 「ビジネス」 を選び、以下の3つの職場で合計約140時間の職業体験を行いました。なお、80時間を超えても追加の単位がもらえるわけではありません。 しかし、さまざまな経験を積みたくて積極的に取り組んでいたら、結果的にこれだけの時間をこなしていました。(笑)

  1. カフェ(60時間)
  2. 銀行(10時間)
  3. 地域の小学校での学童(70時間)

それぞれの職場で異なる業務を経験し、多くの学びがありました!

それぞれの職業体験の詳細

1. カフェでの経験

カナダの有名チェーン店で、週末に6時間ずつ、1ヶ月間働きました。主な業務は以下の通り:

  • レジでの接客(英語での注文対応に挑戦!)
  • コーヒーの作成(アイスコーヒーやエスプレッソなどの基本的なドリンクを担当し、ラテアートにも挑戦しました!)
  • お皿洗い
  • 店内の清掃

この経験を通じて、英語での接客スキルを向上させることができました!高校が始まって半年ほどでの挑戦だったため、英語はまだ拙かったですが、勇気を出してコミュニケーションをとる努力をしました。また、実際に働いてみたことで、「もしアルバイトができるようになったら、カフェで働くのもいいかもしれない」と思えるようになりました。

2. 銀行での職業体験

冬休みに1週間、銀行でWork Experienceをしました。業務内容は以下の通り:

  • 銀行の仕組みを観察
  • 各部署の仕事を学ぶ(窓口業務、ローン手続き、マネージャー業務など)
  • 従業員とのインタビュー

学び:
お金の流れや銀行の業務内容を知る貴重な機会になりました。大人の職場での体験は、少し緊張しましたがとても温かい環境でした。

3. 地域の学童でのボランティア

小学校の放課後プログラムで、毎週放課後に半年間、子どもたちの学習や遊びをサポートしました。

  • 宿題の手伝い
  • 体育館で遊ぶ子どもたちの監督
  • 軽食の配膳と片付け

学び:
ビジネスの分野とは異なりますが、教育分野にも興味があったため、この体験は将来の選択肢を広げる貴重な機会となりました!ここでは、友達と一緒に学校が終わった後、ボランティアに通っていました。

ボランティア活動の流れと注意点

職業体験を始める前には、以下の手順を踏む必要があります:

  1. WorkSafeBCテストに合格する。
  2. 雇用主に挨拶メールを送る(持ち物や服装も確認)。
  3. キャリア教育アドバイザーに定期的に進捗を報告。

職業体験中には、ジャーナル(記録)をこまめに記入することが求められます。体験が終了した後は、雇用主からフィードバックをもらい、自分自身の振り返りをまとめて提出する必要があります。また、職業体験中には学校の先生が職場を訪れ、進捗状況を確認します。その際、「この職場で何を学びたいのか」「どのスキルを向上させたいのか」といった質問を受けるので、しっかり答えられるよう準備しておきましょう。

まとめ:ボランティアを通じて得たこと

3つの異なる職場で140時間以上の職業体験を行い、コミュニケーション能力を向上させるだけでなく、海外で働く雰囲気を実際に体験することができました! また、この経験を通じて自分の興味や適性を見つめ直し、将来のキャリアについて考えるきっかけにもなりました。

ボランティアは単なる卒業要件ではなく、新しい環境に飛び込み、多様な経験を積むチャンスでもあります。留学中の皆さんも、積極的にボランティアに参加し、貴重な経験を重ねてみてください!